2010年06月21日-06月25日
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袁隆平氏「ハイブリット・イネ技術を世界に普及へ」

2010年06月18日

 「世界の50%の水田にハイブリット・イネを植えれば、イネの生産量が1.5億トン増え、4億人以上の食糧需要を確保できる」。「ハイブリット・イネの父」といわれる袁隆平氏は20日無錫市で行われた「 科学技術の革新と都市の未来」をテーマにした万博フォーラムで、「日増しに深刻化する世界の食糧危機に対し、中国は他国でのハイブリット・イネの発展に喜んで協力する」と述べた。科学網が20日伝えた。

 中国の科学者が発明したハイブリット・イネ技術は世界をリードするものだ。前世紀、小面積の試験水田で1ヘクタール当たり最高17.1トンのイネを生産し、今 世紀に入りこの数字はすでに19トンに迫っている。

 中国の水稲植付面積は約4.4億ムー(約2930万ヘクタール)、平均生産量は1ヘクタール当たり6.3トン。うちハイブリット・イネの植付面積は57%、平 均生産量は7.2トンと一般の高生産イネより生産量が20%以上高く、毎年数千万人多く養うことができる。

 中国のハイブリット・イネは04年に1ヘクタール当たり12トンの指標をクリアし、次の目標である13.5億トンは今年実現する見込みだ。ハイブリット・イネを世界に普及させれば、世 界の食糧紛争を大幅に緩和できると袁氏は指摘し、「中国はすでにその準備を整えている。他国でのハイブリット・イネの発展に喜んで協力する」と語った。

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