2010年08月02日-08月06日
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ナノ材料を用いた製版技術、雑誌の印刷に初使用

2010年08月03日

 中国自主開発の、ナノ材料を用いた地球にやさしい製版技術が、今月初めて雑誌の印刷に使用された。約5年間にわたる開発を経て、同技術が国の正式な出版物印刷に使用されたことは、同技術が実験室から市場へと移行し始めたことを意味する。「北京日報」が3日に伝えた。

 同技術のプロジェクト責任者である、中国科学院化学所新材料実験室の宋延林主任によると、従来の印刷製版は全て感光技術に基づいており、様々な感光材料を使う必要があった。製版の過程で、多くの化学材料や試薬を使用しなければならず、大量の廃棄物が生み出されていた。

 一方、ナノ材料を用いた製版技術は、新たなナノ材料の開発により、感光技術無しに直接製版・印刷することが可能となり、印刷・製版の完全なデジタル化を実現した。

 同技術は感光材料を使わないため、印刷プロセスが簡素化し、印刷コストが下がっただけでなく、感光材料に依頼してきた印刷業の現状を根本的に変化させるものとなった。

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