2010年08月16日-08月20日
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気候変動予測プロジェクトがスタート

2010年08月16日

 地球の気候変動を研究する国家重大科学研究計画プロジェクト「南大洋-インド洋の大気海洋相互作用が東アジアおよび世界の気候変動に与える影響」が13日、青島でスタートした。同プロジェクトの趣旨は、短期の気候予測能力を向上し、気候災害を予防、軽減することにある。「中国新聞網」が14日伝えた。

 国家海洋局第一海洋研究所の喬方利副所長によると、同プロジェクトは主に中国の気候に影響するアジアの季節風に対し、大気海洋相互作用の角度から季節風の爆発、推進、年毎の変化など重要な過程のメカニズムを探求し、中国の気候変動に対する短期気候予測レベルを向上し、災害予防や災害の軽減に役立てるという。

 南大洋とインド洋に関する観測資料は非常に少ない上、南大洋とインド洋の大気海洋相互作用のプロセスおよびそれが中国の増水期の気候に及ぼす影響がこれまで十分に認識されず、中国の短期気候予測のレベル向上を制約していた

 同プロジェクトは5年がかりで、南大洋、インド洋、東アジアといった南から北を縦断する、現場での観測、理論研究、気候予測のモデルづくりに力を入れていく。南大洋、インド洋の大気海洋相互作用が中国の増水期や長期気候変動に影響するメカニズムへの認識を深め、中国の短期気候変動に関する動力学予測モデルや統計予測モデルを改良し、予測のレベルを高める。

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