2010年08月23日-08月27日
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中国の大深度掘削技術、世界トップレベルに

2010年08月24日

 中国石油化工(シノペック)の研究チームは4年かけて行ってきた「大深度掘削技術研究」の分野において、掘削周期を平均20%以上、一部の地域では50%以上短縮し、成功率は100%という重要な成果を出した。この鍵となる独特な技術を手に入れたことで、中国の超深度掘削技術は世界トップレベルに達した。「科技日報」が23日伝えた。

 シノペック石油工程技術研究院の曾義金副院長によると、通常深度4000メートルから6000メートルの坑井を深度坑井、深度6000メートル以上を大深度掘削と定義している。米国やロシアなどの国に比べ、中国は大深度ボーリングにおける石油地質条件が複雑とされるが、石油や天然ガスの採掘が深い地層に進むにつれ、大深度掘削技術の研究と応用が欠かせなくなってきた。

 シノペックは06年に「超深度掘削技術研究」という国の重点科技プロジェクトを担当、シノペック石油調査開発研究院、勝利油田、中原油田が中国石油大学、西南石油大学と共同でチームを組み、専門技術者約135人が参加した。07年から09年にかけ、351の大深度坑井を掘削。さらに今年8月中旬の時点で、塔河油田(新疆)や普光ガス田(四川)などにおいて6000メートル以上の高難度の大深度坑井を60以上掘削した。その中には深度8408メートルのアジアで最も深いとされる「塔深1井」も含まれる。

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