2010年08月23日-08月27日
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中国、「低炭素コンクリート」の技術を掌握

2010年08月24日

 北京で行われた「973計画中期検査会」によると、南京工業大学の沈暁冬教授をリーダーとする973プロジェクトチームは「エネルギー消費の少ないコンクリート制作と高効率化の基礎研究」において、「低炭素コンクリート」の生産技術をほぼ掌握し、コンクリートの二酸化炭素排出量を50%以上削減できるようになった。 「科技日報」が20日伝えた。

 中国は世界最大のコンクリート生産国で、年間生産量は世界の50%以上を占め、2番目のインドの13.8倍にもなる。しかし、コンクリート業界はこれまで高エネルギー消費、深刻な汚染、二酸化炭素の排出量が多いといった難題を解決できずにいた。なかでも二酸化炭素の排出量は全国の総量の5分の1を占める。コンクリートの生産過程でいかにエネルギー消費量を抑え、二酸化炭素の排出量を削減するかが、省エネ・排ガス削減にとって重要になると専門家は指摘する。

 科学技術部が立ち上げた「エネルギー消費の少ないコンクリート制作と高効率化の基礎研究」プロジェクトのメンバーには、中国建築材料化学研究総院、南京工業大学、清華大学同済大学華南理工大学など国内の優れた研究機関や大学が10以上含まれている。沈暁冬教授率いる研究チームは、コンクリート材料の性能を上げ、生産技術と生産設備の技術向上と技術革新を行った。

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