2010年08月30日-08月31日
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中国の有人潜水艇 南中国海海底に国旗立てる

2010年08月30日

 科学技術部と国家海洋局は26日に記者会見を行い、中国が自主設計・自主開発した初の有人潜水艇「蛟竜号」が深さ3千メートル級の潜水テストに成功したことを明らかにした。最大深度は3759メートルに達した。これにより中国は、米国、フランス、ロシア、日本に続き、深度3500メートル以上の有人潜水技術を把握した5番目の国となった。「文匯報」が28日に伝えた。

 「蛟竜号」は海中で静止し、作業目標物の位置をしっかりと測定できるほか、最新の水中音響通信と海底地形測定能力を持つ。画像や音声を高速伝送し、海底の小さな目標物を測定することも可能だ。「蛟竜号」には他にも高性能のツールが数多く搭載されており、特殊な海洋環境や海底地質条件下でのサンプル採取、採掘などの複雑な任務を確実に行うことができる。

 「蛟竜号」プロジェクトが重大なブレークスルーを達成したことで、中国の海洋科学者たちは今後「メイド・イン・チャイナ」の潜水艇で作業を行うことができるようになった。

 「蛟竜号」は将来、科学者やエンジニアを乗せて深海に潜り、海山、海嶺、熱水噴出孔などの複雑な海底地形において様々な科学調査を行うほか、深海における鉱物探査、高精度な海底地形測量、不審物の調査と捕獲などを行っていく。また、水中機器の配置、海底ケーブルやパイプラインの検査および、その他の海底探査および引き上げなど複雑な作業を実施していく。

 「蛟竜号」は2010年7月に南中国海での潜水に成功した際、海底に中国の国旗を立てたという。

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