2010年09月01日-09月03日
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太陽電池市場、来年は成長に陰り

2010年09月02日

 シリコン原料の価格下落にともない、薄膜型太陽電池の低コスト競争の強みが発揮できなくなっている。同時に、太陽電池の生産拠点の移転が始まっており、欧州の太陽電池パネルメーカーは今年本国の工場を閉鎖し多くが東南アジアに移転した。来年は組立部品工場の閉鎖も見込まれている。「中国網」が1日伝えた。

 「中国での太陽電池の製造はさらに集約され、生産量は世界の2分の1から来年には3分の2を占めるまでになると予想される」と国際会計事務所のプライスウォーターハウスクーパースは8月30日に上海万博で行われた「新エネルギー産業の発展動向と中国のチャンス」をテーマにした会議で明らかにした。

 太陽電池産業は常に「パルス式」に発展しており、市場の需要は市場環境、各国の補助政策、生産コストの影響を受ける。太陽電池の消費市場はすでに世界に広がりつつあり、これまで主な消費市場だった欧州の消費は今年世界の70%にまで減ると予測されている。太陽電池の需要は持続的な増加が見込まれるが、直線的な上昇ではないため、来年は世界市場の成長に陰りがみえる見通し。

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