2010年10月04日-10月08日
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中国、来年火星探査衛星打ち上げへ

2010年10月13日

 火星探査機「蛍火1号」が来年、火星探査に向かう。中国の火星探査にはまだ課題が残っているが、今後の計画では35メートルと64メートルの大口径の深宇宙局を建設し、観測・制御方面の問題を解決する見通し。人民網が12日伝えた。

 中国の深宇宙探査について、北京航天飛行管制センターの副主任で月探査衛星「嫦娥2号」観測通信指揮部の麻永平副司令官は、嫦娥2号の他に蛍火1号を来年打ち上げることを明らかにした。蛍火1号はロシアの火星探査機「フォボス・グラント」に搭載され、共同で火星探査を実施するという。中国では他にも独自の深宇宙探査計画が検討されている。

 火星探査の課題に対し、北京航天飛行管制センターは火星の軌道、火星の引力場など各方面において着実に研究を進め、観測・制御方面ではすでに確かな基盤を確立した。とはいえ、深宇宙探査では観測・制御能力の他に深宇宙局の建設が非常に重要になってくる。中国には現在最大でも18メートル口径の観測施設しかなく、火星探査には適していない。今後の計画で35メートルと64メートルの大口径の深宇宙局が建設されると、中国にも火星探査、観測・制御の能力が備わることになる。

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