2010年10月04日-10月08日
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千年に一度の厳冬 どれだけ寒くなるのか?

2010年10月15日

 ラニーニャ現象により暖流の活動が乱れ、ヨーロッパでは千年に一度ともいわれる厳冬が訪れている。中国でも気温が下がる恐れがあり警戒が必要だ。英気象局によれば、スコットランドでは今年9月25日に氷点下4度を記録、この日は英国でもこの30年で最も寒さの厳しい夜となった。今後も北極の気候のような厳しい寒さが続くものと予想される。科学日報が14日付けで伝えた。

 一方、中国気象局国家気候センターの宋連春主任は、外国の学者が予測している理由は科学的根拠に欠けると指摘する。

 現在の研究で、ラニーニャとメキシコ湾流は異なる時間的尺度で変化するものだとわかっている。ラニーニャは年ごとの尺度で測られ、毎年冬場に比較的活発になる一方、大西洋の暖流は相対的に安定しており、10年以上の長期的な周期で変化する。ここ数十年の観測で、大西洋の暖流の勢力は弱まりつつあることがわかっている。現時点ではラニーニャとメキシコ湾流が直接関係すると国内外で指摘されているが、これは科学的根拠に欠ける。

 ラニーニャ現象は全世界に影響するが、直接的な影響は熱帯太平洋など局部に限られ、中高緯度の地域の天候への影響は間接的で複雑だという。

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