2010年10月11日-10月15日
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初の超小型衛星、予定の任務をすべて完了

2010年10月21日

 中国国家航天局(CNSA)はこのほど、リモートセンシング衛星「遥感11号」と浙江大学が開発した超小型衛星「皮星1号A」2機を載せた「長征2号D」ロケットを、甘粛省の酒泉衛星発射センターから打ち上げた。785秒後、衛星とロケットは分離し予定軌道に入った。皮星1号Aは96分ごとに地球を1周し、予定されていたすべての任務を完了した。21日付け「科技日報」が伝えた。

 浙江大学が開発した「皮星1号A」は中国初の超小型衛星で、長さ15センチ、重さ3.5キログラム、通常の消費電力3.5ワット。

 皮衛星(Pico-Satellite)とは重量が1キログラム程度の超小型衛星を指し、マイクロエレクトロニクス技術、通信技術、コンピュータ技術、新素材、新エネルギー技術の発展に伴い、微小電気機械システム(MEMS)や集積回路を核とする超小型衛星が急速に発展した。

 「皮星1号A」は中国の100%自主開発による最小の衛星で、低コストと大量の先端機器を使っているのが特徴だ。試作機と完成機を区別しない設計や環境応力バイアス実験、多製品並行の長期実験、部品の抜き取り検査などの方法を通じて、超小型衛星に適した開発技術の工程と信頼性の高い点検方法を模索し、中国の超小型衛星の発展を推進する確実な一歩を踏み出した。

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