2010年11月22日-11月26日
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「嫦娥2号」 半年以内に高解像度の全月面写真を作成へ

2010年11月24日

 中国科学技術協会が23日に行ったイベント「科学とメディアの対話」において、中国航天科技集団公司科学技術委員会の于登雲副主任(月探査プロジェクト総設計師)が明らかにしたところによると、「嫦娥2号」は今後半年以内に解像度7メートルの全月面写真を作成するという。「科技日報」が24日に伝えた。

 この任務はこれまで、対外発表されたことがなかった。前回の「嫦娥1号」による解像度120メートルの全月面写真と比べると、「嫦娥2号」から転送されたデータを組み合わせた画像の解像度は10倍以上にのぼる。この任務は現在のところ、実現することが可能と見られている。データの受信・処理を担当する中国科学院国家天文台の劉建忠研究員(月探査プロジェクト地上応用システム副総指揮)は、「現在、衛星プラットフォーム、観測・制御、カメラの状態はとてもよく、データの順調な受信、転送、処理が確保できる」と述べる。

 「嫦娥2号」から送られてきたデータは受信後、チャネル処理や再フォーマットなど一連の処理を行わなくてはならない。劉研究員は、「今後4カ月間は、転送されたデータの受信と処理が任務の重点・難点となるだろう。いかなるデータをも失わないよう努力していく。これが解像度7メートルの全月面写真を作成する基礎となる」と述べる。

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