2010年12月06日-12月10日
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中国の高速鉄道、米国市場に参入へ

2010年12月08日

 12月7日に開幕した第7回世界高速鉄道大会で明らかになったところによると、現在、中国大陸で運営されている高速鉄道の総延長は7531キロに達し、世界の高速鉄道運営総延長の約30%を占めた。「人民日報」が8日に伝えた。

 高速鉄道は現在中国で旅客輸送数の増加スピードが最も速い輸送手段だ。現在、中国の鉄道の1日あたり運行本数は約1200本、1日あたりの旅客利用数はのべ99万4000人となっている。高速鉄道は、全国の鉄道運営総延長の8.7%を占め、鉄道の旅客輸送数の21%を占める。高速鉄道の1日あたり旅客輸送数は民用航空の1.4倍となっている。

 中国の高速鉄道は現在世界へと進出しつつあり、高速鉄道プロジェクトの協力も、「技術の導入」から「革新と提携による、市場への参入」へとアップグレードした。鉄道部は7日、ブルガリア・スロベニアなど4カ国の政府及びアルストム・ボンバルディアなど多国籍企業と戦略協力合意を結んだ。この合意には、フランス・アルストム社と鉄道部が鉄道車両・高速列車・信号システムなどの面で新たな協力を加速していくことも盛り込まれた。アルストム社のパトリック・クロン( Patrick Kron)CEOは、「中国鉄道との協力は、強者連合となる。協力は中国市場だけでなく、国際市場も視野に入れている」と語る。

 このほか、米国ゼネラル・エレクトリック社と中国南車股フェン有限公司は、米国で合弁会社を設立し、高速鉄道及びその他軌道交通技術の米国市場における普及・発展を促進する枠組み合意に調印する計画だ。このことは、中国の高速鉄道が、正式に米国市場に進出することを意味している。

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