2010年12月20日-12月24日
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青島で深紫外LED生産ラインが稼動

2010年12月20日

 国内初の発光波長280ナノメートルの深紫外LEDの生産ラインが18日、青島傑生電気有限公司で完成、稼動を始めた。これは中国の半導体照明産業の飛躍的な発展をあらわす。深紫外LEDの実用化と量産が実現したのは国内で初めて。 19日付「科技日報」が伝えた。

 青島傑生電気の張国華董事長によると、同社が開発・生産する深紫外LEDを、国内で唯一深紫外LED検査を手がける杭州遠方光電信息股フェン有限公司に依頼して製品検査を行ったところ、III-V族窒化物が現在知られている中で最も理想的で、スペクトル範囲が最も広い全固体型紫外発光材料であることがわかった。消毒や食品の水和処理、医療機器、高分子ポリマー、偽造防止、軍事用通信などの分野で幅広い応用が期待される。サイズが小さく、光密度が高く、汚染ゼロといった優れた特徴のほか、発光波長255-280ナノメートルの紫外線は細菌やウィルスに対する殺傷力が非常に高い。その理由は、あらゆる細菌やウィルスの遺伝物質(DNA)がこの波長の紫外線への吸収力が極めて強いためで、紫外線がもつエネルギーが効果的にDNA鎖を破壊し、細菌やウィルスの複製(繁殖)を防ぐことで、消毒殺菌効果が生まれる。

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