2010年12月27日-12月31日
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中国、世界初の百万キロワット空冷発電ユニットを完成

2010年12月30日

 世界初の100万キロワット超超臨界空冷発電ユニット(華電寧夏霊武発電有限公司第2期事業)が28日から稼働を開始した。100万キロワットユニット空冷技術設備の国産化モデル事業である同事業の成功によって、中国は空冷ユニット技術・設備の輸入への依存から完全に脱却した。人民網が30日伝えた。

 いわゆる空冷ユニットとは空気冷却システムによって蒸気タービンの冷却を行う発電ユニットを指す。通常の水冷ユニットと比べた場合の最大の利点は、水資源を大幅に節約できることだ。このため空冷発電ユニットは中国の広大な水不足地域に非常に適している。華電寧夏霊武発電有限公司第2期事業では100万キロワット超超臨界空冷ユニットを2基設置する。

 100万キロワット超超臨界空冷ユニットは80%という非常に顕著な節水効果をもたらす。同事業による年間節水量は、約80万人が1年間に使用する水量に相当する2600万トンに達する。省エネ・排出削減効果も著しく、設計上の石炭消費量(標準石炭換算)は従来型の30万キロワット発電ユニットと比べ、年間40万トン以上の節約となる。二酸化硫黄排出量も年7万2000トンの削減となる。これらの数値はいずれも世界先進水準だ。

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