中国中央テレビ(CCTV)の運営する中国ネットテレビ(CNTV)は2日、中国の科学者が核研究における重大な技術的ブレークスルーを遂げ、原発の使用済み核燃料からウランやプルトリウムを取り出すことに成功したと報じた。プルトニウムの再利用が実現すれば、現有の原発規模の場合、中国が埋蔵を確認したウラン資源の利用可能期間が現在の50-70年から、一気に3000年以上に伸びる。
この技術は使用済み核燃料再処理技術と呼ばれる。原発は原子炉で核燃料によって核分裂反応を起こし、エネルギーを放出することで発電する。火力発電所が常に石炭の追加を必要とするように、原発も一定の効率を維持できない場合、核燃料の交換が必要となる。交換される核燃料は使用済み核燃料と呼ばれる。わかりやすく言えば、使用済み核燃料は火力発電所における石炭の燃えがらのようなものだ。だがこれは決して「燃えがら」ではなく、「大きな宝物」だ。現在の原発技術では核燃料は3-4%燃焼しただけで規定の効率を維持できなくなるからだ。また、これらの核燃料は燃焼過程で新たな核燃料をつくりだす。
中核集団の再処理中間実験プロジェクトの王建チーフエンジニアは、核燃料の再処理とは、一連の化学的プロセスによって燃焼しきっていない核燃料と新たにつくりだされた核燃料を取り出し、原発に必要な燃料として再製造することだと説明する。
中国の科学者は24年間の研究を経て、実験を繰り返し重ね、ついに技術全体の突破口を開いた。王チーフエンジニアは「完全にわが国の独自設計、独自建造、独自開発によるものだ」と強調する。