2011年01月17日-01月21日
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「燃える氷」の開発、早くても2030年以降

2011年01月18日

 中国国土資源部広州海洋地質調査局が完成した「南海北部神狐海域天然ガスハイドレート掘削調査結果報告」によると、中国の南海北部神狐海域の掘削調査地域に約194億立方メートルの「燃える氷」と呼ばれるメタンハイドレートが埋蔵している予測されている。同局は17日、中国にはまだ開発条件が整っていないとし、商業開発は早くても2030年以降になると語った。中国新聞社が17日伝えた。

 広州海洋地質調査局によると、メタンハイドレートは海底の岩石の中に埋蔵されていることから、石油や天然ガスに比べて採掘や輸送が難しく、採掘によって生じる地質問題についても考慮しなければならない。世界的にも成熟したメタンハイドレート採掘技術装置や計画はまだないのが現状だ。

 国際科学界は、先進国がこのエネルギーを利用するようになるのは2015年と予測している。米国、日本、韓国など多くの先進国が海洋メタンハイドレートの開発技術の研究を急いでおり、開発計画を立て、カナダ・マッケンジーデルタの凍土地帯で試験的な共同開発を進め、大きな成果を出している。近い将来、本格的な採掘が始まる見通しだ。

 同局が作成した「全国メタンハイドレート資源評価報告」をめくると、中国の天然ガスハイドレート発展計画には3段階あり、2006-2020年は天然ガスハイドレート資源の調査を実施、2020年から試験的生産に取り掛かり、早ければ2030年に商業生産を開始する予定だ。

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