中国初の国産大型旅客機「C919」に用いるチタン合金留め具の研究開発プロジェクトがこのほど、煙台市(山東省)のハイテク区で着工した。「C919」は109万個の規格部品からなり、うちチタン合金部品20万個は全て東方藍天チタン科学技術有限公司が独自開発している。「C919」は2014年に初飛行を予定。中国共産党の機関紙、人民日報が18日伝えた。
同プロジェクトはボルト、スタッド、止めねじ、ナット、ワッシャー、ピン、リベットなどが対象で、チタンは軽量で強度が高いことから、構造重量の大幅な軽量化や飛行性能の向上、燃料など使用コストの削減につながる。「C919」の開発を手がける中国の航空機製造大手「中国商用飛機」(以下「中国商飛」)による国家重大科学技術戦略や大型航空機プロジェクトの実施を後押しする重要な位置付けにある。中国商飛がまとめたデータによると、「C919」にはチタン合金留め具が約20万個使用される。2018年に年間の生産機数が150機に達するとすれば、3千万個の需要が見込まれる。