中国が世界をリードする超高圧送電技術が初めて国外に進出することとなった。中国国家電網公司とブラジル電力(Eletrobras)は北京で13日、協力協定を締結し、ブラジル・ベロモンテ水力発電所の送電プロジェクトに中国の超高圧直流送電技術を採用することを発表した。同プロジェクトの建設により、ブラジル北部アマゾン川に位置する水力発電ダムから数千キロ離れた発達地域に送電することが可能となる。新華社が13日に伝えた。
国家電網公司の舒印彪・副総経理によると、中国の800キロボルト超高圧直流送電技術を採用した水力発電送電プロジェクトは、すでに第一候補案としてブラジル鉱山エネルギー省に報告された。中国国家電網公司とブラジル電力は認可を経た後合弁会社を設立し、送電プロジェクトの建設・運営を行っていく。
ベロモンテ水力発電所は2015年に完成・操業開始する予定で、設備容量は1100万キロワット。完成すれば、中国の三峡ダム、ブラジルのイタイプ水力発電所に次ぐ、世界第3の水力発電所となる。中国は過去5年間で超高圧送電のコア技術と関連設備の製造能力を把握し、大規模・長距離送電が可能な超高圧交流・直流送電線を3本完成させている。