2011年06月06日-06月10日
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潜水艇母艦「向陽紅09」、水深7千メートル級潜水の改良が完成

2011年06月10日

 世界海洋デー及び全国海洋宣伝デーの関連イベントが8日に行われた。

 イベントに参加した中国海監北海総隊の林芳忠副総隊長によると、海洋調査船「向陽紅09」は2006年、中国国家海洋局と中国大洋協会により、深海探査用有人潜水艇の母艦として改装されることが決定された。同船は2009年以降、潜水艇母艦として、水深50メートル、300メートル、1000メートル級の潜水任務に携わってきた。さらに2010年には、同船が搭載する有人潜水艇「蛟竜号」が水深3759メートルの潜水テストに成功し、中国は、米国、フランス、ロシア、日本に続き、水深3500メートル以上の有人潜水技術を把握した5番目の国となった。

 潜水の深度が徐々に深まり、実験経験が豊富になるにつれ、「向陽紅09」の潜水任務をより効果的に行うためには、船の改良・アップグレードが必要となった。今回のアップグレードでは主に、実験室と潜水艇の撮影システムの更新などが行われ、機能をより豊富に、より実用的にしたという。

 中国の7千メートル級有人潜水艇「蛟竜号」は2007年に開発されたもので、可潜航海域は世界の海洋面積の99.8%を占め、深海資源の探査、熱水性硫化物の観測、深海生物の遺伝子・深海地質の調査などに使用される。中国新聞網が8日に伝えた。

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