2011年06月13日-06月17日
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京滬高速鉄道が開通間近 航空便との競争

2011年06月15日

 中国鉄道部は13日、近く開通する京滬(北京-上海)高速鉄道の運営に関する記者会見を実施し、京滬高速鉄道の運営方案について発表した。鉄道料金のプランも発表された。北京と上海の間を旅行する利用者にとって、航空便と高速鉄道のどちらがより魅力的なのだろう。

 まずコストを見てみよう。記者の試算によると、北京-上海便のエコノミークラスの料金は1130元で、空港建設費50元と燃料サーチャージの140元を加えると、費用は1320元となる。京滬高速鉄道G型の二等座席料金は約630元と見られ、航空便の半額近くだ。

 もっとも移動時間全体を考えると、高速鉄道の方が便利だと考える利用者が多い。

 この他にも高速鉄道の方が時間が正確だ。航空便は時間どおりに飛ばないことが多いため、利用者は高速鉄道を選ぶ傾向にある。

 しかし、京滬高速鉄道による競争の圧力に対応するために、民間航空も一連の対応措置をとり、北京-上海便の異なるフライト間でチケットを無料で自由に変更できるようにしたり、フライトの遅れの重点取締の実施、時間遵守率の向上などを図っている。業界では、京滬高速鉄道の6月末の開通後にどれぐらいの利用者が集まるかは未知数だが、空と陸との競争が激化するのは間違いないと見ている。

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