2011年07月11日-07月15日
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北京地下鉄14号線、最も「エコ」な駅を建設へ

2011年07月11日

 2013年4月の国際園芸博覧会までに開通が予定されている北京地下鉄14号線西区間に、北京市で最もエコな地下鉄駅が建設される。14号線の始発駅となる張郭庄駅では、自然光の採光、太陽エネルギー・風力エネルギーによる発電、雨水回収システムなど、様々な省エネ・環境保護技術が最大限に取り入れられ、エコ建築基準を満たす駅になるという。新京報が8日に伝えた。

 張郭庄駅は北京のその他の地下鉄駅とは異なり、初めて打放しコンクリート構造を採用。駅の内部は現場打ちコンクリートの自然色を残し、立柱など耐力構造の装飾量を減らし、吊り天井もシンプルとなる。打放しコンクリートの表面は平らで滑らかで、色むらがないが、施工難度は高い。地下鉄駅でこの構造を採用している所は少ないという。

 総面積4800平方メートルの駅屋上には、2500平方メートルの採光ガラスと太陽光パネルが設置され、駅舎全体の75%以上の空間で自然採光が可能となる。また、太陽光パネルを使った発電により、駅で使用する電力を補助供給する。太陽光パネルの透光率は40%に達するほか、乗客の利用に影響のない天井外側部分に主に設置されるため、採光には影響を及ぼさないという。

 駅広場の照明電力源には、太陽光発電と風力発電を同時に利用する。このほか、瓦のような構造をした駅の屋根は雨水回収に非常に適しており、回収された雨水は貯水池に集められ、駅周辺の緑化・灌漑に用いられる。駅にはさらに関連設備として汚水処理設備が建設され、再生水は水洗トイレに利用される。

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