2011年07月18日-07月22日
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中国のネットユーザー、4億8500万人に 増加率はやや低下

2011年07月20日

 中国インターネット情報センター(CNNIC)は北京で19日、「第28回中国インターネット発展状況統計報告」を発表した。それによると、今年6月末現在、中国のネットユーザーは4億8500万人に達し、インターネット普及率は2010年比1.9ポイント増の36.2%となった。また今年上半期、ミニブログ「微博」の利用者数は208.9%増と大幅に増加し、利用者増加率が最も高いインターネット利用法となった。

 モバイルインターネット利用者は3億1800万人で、昨年末比1494万人増加した。モバイルインターネット利用者がネットユーザー全体に占める割合は65.5%に達し、すでにネットユーザーの重要な一部となっている。

 今年上半期、中国ネットユーザーの増加数は2770万人で、昨年同期の3600万人を下回った。増加率はわずか6.1%と、近年で最低となった。

 アナリストの孟凡新氏によると、ネットユーザーの増加率が低下した理由は、インターネットの普及が新たな促進要素に欠けるためだという。2009年には3G携帯が登場し、ネットユーザー増加を後押しした。新しい技術や利用法が徐々に打ち出されるに伴い、変化を好む人々はすでに大部分がネットユーザー化しており、現在非ネットユーザーにインターネットを浸透させることは難しくなっている。

 注目すべきは、モバイルインターネット利用者数の増加率が大幅に低下した点だ。

 モバイルインターネット利用者数は2008年から2010年までの3年間に急速に増加した。特に08年下半期から2010年上半期にかけては、わずか2年間で2億400万人増加したが、現在中国のモバイルインターネット利用者の増加は落ち込んでおり、発展は停滞期にさしかかっている。

 専門家は、モバイルインターネットユーザー数はS字型の増加曲線を描いており、これは発展において必然的だとの見方を示す。アプリや使用料などで大きな変化がない限り、中国のモバイルネットユーザー数は比較的低い増加率で安定的に発展するだろう。しかし、ユーザー体験の改善、新アプリの出現、ネットワークの改善、使用料の引き下げなどがあれば、中国のモバイルインターネットは第二の成長段階に差し掛かり、新たな増加のS字曲線を描くと見られる。

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