2011年07月25日-07月29日
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中国のブロードバンド使用料は先進国の3倍、利用者数は世界の4分の1

2011年07月29日

 国家情報化専門家諮問委員会、北京市情報化専門家諮問委員会、社科文献出版社は28日午前、「2011年中国情報化青書」を共同で発表した。北京晩報が報じた。

 ◆利用者数は世界の4分の1

 同青書によると、2010年12月現在、中国のオンラインゲーム利用者数は3億400万人、オンライン動画利用者数は2億8400万人に達した。2010年の中国のブロードバンド利用者は4億5000万人に達し、2009年比5.4%増。ネットユーザー数は全国で7330万人増加し、年間増加率は19.1%。2010年末現在、中国のネットユーザー数は世界の23.2%(約4分の1)を占め、アジアのネットユーザー数の55.4%が中国人となった。有線LAN利用者のブロードバンド普及率は98.3%に達した。同青書は、「現在の発展ペースであれば、第12次五カ年計画の最終年に、中国のネットユーザー数は6〜7億に達するだろう」と指摘した。

 ◆ブロードバンド使用料、先進国の3倍

 2010年9月現在、中国の3大通信運営キャリアの携帯端末によるネットの利用者数は4億8000万人に達し、3Gの契約件数は4600万に迫った。

 世界のブロードバンドの平均回線速度は5.6Mbpsであるが、中国の場合は1.8Mbpsで、世界71位となった。また中国のブロードバンド市場は競争が不十分であり、料金が割高で、1Mbps当たりの平均料金は先進国の3〜4倍に相当する。ネットワークの品質も満足できるものではない。

 ◆携帯端末によるネットユーザー数、年間で7000万人弱の増加

 2010年12月現在、中国の携帯端末によるネットユーザー数は3億300万人に達し、2009年比で6930万人増加した。携帯端末によるネットユーザー数が全体に占める比率が高まりつつあり、2009年末の60.8%から2010年までに66.2%まで上昇している。

 30歳以上のネットユーザーが全体に占める比率が上昇傾向にあり、2009年末の38.6%から、2010年までに41.8%に達している。また中高生が占める比率も高まっており、全体に占める比率は2009年の26.8%から、2010年の32.8%となった。平均月間所得が500元以下のネットユーザーが占める比率は、2009年の18%から2010年には19.4%まで上昇した。平均月間所得が501元〜2000元のネットユーザーが占める比率も、2009年の41.7%から2010年の42.8%まで上昇した。

 ◆ネットショッピング利用客、1年間で48.6%増

 中国のインターネット利用には、3つの特徴がある。1つ目は検索エンジンが最も頻繁に利用されていること。2つ目は商業目的の利用者数が拡大を続けており、ネットショッピング利用客が年間48.6%増となり、共同購入サイトの利用者数が1875万人(ネットユーザー総数の4.1%)に達したこと。3つ目はオンラインゲーム、音楽、動画といった娯楽目的の利用率が、全体的に低下していること。

 ◆ミニブログ、アクティブユーザーが6500万人を上回る

 SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の利用者の増加率は33.7%、インスタントメッセンジャーは29.5%、ブログは33%となった。2010年10月現在、中国のミニブログサイトの利用者は1億2521万人に達し、アクティブユーザーが6500万人を上回った。

 ミニブログ等のソーシャルメディアにより権利を擁護する意識が高まっており、一般人がニュースの配信者や推進力となっている。ある調査によると、2010年の社会的な注目を集めたトップ50の事件のうち、ミニブログが初めて報じた事件は11件で、全体の22%を占めた。

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