2011年08月15日-08月19日
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中国初の空母は南中国海に配備

2011年08月16日

 軍消息筋によると中国初の空母は試験完了後、来年8月1日の建軍記念日に正式に海軍に引き渡される。中央軍事委員会の直接指揮下に置かれ、現段階では南中国海に配備される計画だ。著名な軍事戦略家・喬良将軍は「空母は大国の海軍のシンボルだ」と指摘する。「南方日報」が伝えた。

 中国は空母保有によって作戦半径を急激に拡大。防衛の重点は第一列島線を突破する。喬氏は中国の改造空母の登場について「その時に生まれ合わせた」と評価する。制空権は現在も海上作戦の必要条件だ。特に本土から遠く離れた区域では、空母の地位は依然不動だ。

 喬氏は「空母は一種の戦略兵器だ。真の戦役さらには戦術兵器としての役割は第二次大戦の終結と共に終わりを迎えた。人々は空母に強い畏敬の念を抱いているが、その本質は洋上の飛行場だ。空母1隻が日本の横須賀港を出発してマラッカ海峡に到着するまでに1週間、紅海に到着するのはその次の週になる。だがミサイル攻撃なら1時間、さらには30分以内に完了する。今後の戦争の鍵を握るのは空軍・宇宙軍力だ。速く、精確で、はっきりしているからだ。過去の一時期に空母が君臨したのは、海上物流や陸上運輸が経済活動を主導していたからだ。現在の資本活動はキーボードを叩けば完了する」と指摘する。

 「大国のイメージにとって空母は象徴的意義を持つ。海軍にとって空母就役は実際の作戦能力と抑止力を高めるもので、実際的意義も持つ。領土、領空、領海の防衛だけでなく、在外中国人の安全と利益を守ることもできる」と喬氏は言う。

 「われわれは空母の最終便に乗った。中国の空母は登場と同時に世界最良の水準に近づく。技術面の順位は決して後の方ではない。空母の寿命は少なくとも半世紀ある」。喬氏は「中国人は空母の意義を過大評価する必要はないし、過小評価すべきでもない。必然的に踏み出した一歩に過ぎない」と指摘する。

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