2011年08月22日-08月26日
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集光型太陽光発電:中国企業が国際標準策定に参加へ

2011年08月22日

 上海聚恒太陽能有限公司の王士濤首席技術官がこのほど国際電気標準会議(IEC)の資格審査を通過し、IEC太陽光発電システム委員会(TC82)集光形モジュール標準ワーキンググループ(WG7)の一員となった。中国の集光型太陽光発電企業が標準制定において欧米企業の独占を打破し、発言力を得ることが期待され、国際市場への中国企業参入にとって一定の意義を持つ。「科技日報」が22日付で伝えた。

 集光型太陽光発電は太陽光を集光して高性能太陽光電池を通じて、直接電気エネルギーに転換する技術。結晶シリコン太陽電池を使用する第1世代技術、薄膜太陽電池を使用する第2世代技術はすでに幅広く応用されている。太陽光を集光した上で発電する集光型太陽光発電技術は、第3世代技術を見なされている。王氏は以前、米国でオブザーバーとして同ワーキンググループの会議に出席した際、IEC62108について黄砂への耐候性テストに関する修正意見を提出し、各国の専門家の賛同を得た。今年9月にドイツで開催される同ワーキンググループの会議で、王氏は中国企業を代表して集光型太陽光発電の標準について新たな提案をする。

 今世紀初めまでに国際標準化機構(ISO)とIECの定めた国際標準はすでに2万件近くに上るが、中国が策定に加わったものは20件余りしかない。標準の起草や策定のポストに就いていないため、標準の最新状況への理解が不足し、技術発展の動向を追うことが難しくなっている。新興産業の発展と同時に、国際標準の策定に積極的に参与して初めて、今後一層の発言権を得ることができる。

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