2011年08月22日-08月26日
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中国の原発大手各社、新疆で大規模プロジェクトに調印

2011年08月25日

 中国核工業集団公司、中国広東核電集団、中国核工業建設集団公司など、原子力エネルギー開発・建設を手がける国内の重点企業がこのほど、新疆ウイグル自治区でプロジェクトの調印と視察を行った。プロジェクトの内容はウラン鉱、石炭のほか、風力エネルギー、太陽エネルギーなどの新資源が含まれる。京華時報が25日に伝えた。

 中国原子力産業の最大手である中国核工業集団公司は、総額150億元のプロジェクトに調印した。うち、伊犁(イリ)における1千万トン級炭鉱建設と2カ所の100万キロワット級石炭発電所プロジェクトは計105億元、哈密(ハミ)における20万キロワット級風力発電1期プロジェクトは40億元。

 中国広東核電集団も風力発電・太陽光発電をめぐる24億4千万元の大規模プロジェクトに調印し、クリーンエネルギー開発戦略を推し進めた。うち、風力発電プロジェクトはそれぞれ、ウルムチ周辺の達坂、托克遜(トクスン)、および新疆北部の阿勒泰(アルタイ)に位置し、年間発電量はそれぞれ1億1千万キロワット時に達する。太陽光発電プロジェクトはハミ、青河(チンギル)県および喀什(カシュガル)地区英吉沙(イェンギサール)県に分布する。

 福島での原発事故を受け、国務院は原子力発電プロジェクトの審査・認可を停止し、原発運営をめぐる安全特別検査を行った。今後、原子力発電プロジェクトが再び「解禁」されるのかどうか、沿海から離れた地区に再建するのかどうかに、上下流企業と関係者の注目が集まっている。

 今回の合同調印式は、中央による新疆支援政策を着実に実施し、中央企業の牽引作用を発揮させ、新疆の飛躍的発展を推進するための取り組みのひとつ。

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