2011年08月22日-08月26日
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中国クラウドコンピューティング市場を奪い合う大手IT企業

2011年08月25日

 IBM大中華区董事長兼首席執行総裁の銭大群氏は24日上海で、大中華区クラウドコンピューティング事業部を設立して中国市場への取り組みを強化する方針を発表した。第一財経日報が伝えた。

 2008年に「スマート・プラネット」というコンセプトを宣伝して以来、IBMが中国にクラウドコンピューティング専門の業務部門を設立するのは初めてだ。

 銭氏によるとIBMは2010年だけでプライベートクラウド事業を世界で2000件手がけた。IBMのクラウドプラットフォームのユーザーはすでに1900万人に達している。このほか、世界にクラウド研究室10カ所、クラウドセンター5カ所、クラウド・バックアップ12カ所を設立。「フォーチュン・グローバル500」の80%がIBMのクラウドコンピューティングサービスを利用している。

 ライバルのHPとデルはビジネスチャンスをIBMに奪われるのを�損襪擦此・甬・年来クラウドコンピューティング企業のM&Aに奔走し、中国市場を奪い合っている。HPは先日、中国クラウドコンピューティング戦略を発表。20億ドルを投じて海南や重慶にクラウドコンピューティング拠点を設置する計画を明らかにした。

 デル大中華区の楊超総裁は中国に大型のソリューションセンターを2カ所、クラウドコンピューティング・データセンターを1カ所建設する方針を明らかにした。成都市内の拠点はすでに着工している。

 マイクロソフトやインテルも後れをとるまいと懸命だ。マイクロソフトは来月上海にクラウドコンピューティング・イノベーションセンターを設立する。マイクロソフトのバルマーCEOは「今後10年でサーバーと開発ツール事業部のクラウドサービスだけで売上高は100億ドルに達する」と話す。インテルは昨年、クラウド戦略を発表。アリババ、百度、中国石油、テンセントなどとの提携を計画している。

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