2011年09月26日-09月30日
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「天宮1号」を紐解く(3) 生活設備は完備

2011年09月30日

 ▽乗組員男女の衣類・身の周りの品

 ブルーの乗組員用寝袋の外側には、吉祥雲デザインの刺繍が施されている。「神舟7号」の寝袋と比べ、ずっと軽く、素材も優れており、防炎・静電気防止機能、軽さ、快適さとアジャスト性能などの特徴を備えている。「天宮1号」には、乗組員のための保温下着、保温ズボン、スポーツソックス、スポーツウェア、ショート・パンツなどが用意されている。

 ▽宇宙食

 「天宮1号」に搭載された一部の宇宙食は、すでに宇宙空間に入っているが、あくまでも実験用だ。実際に食することができる宇宙食は、宇宙飛行士が宇宙船で宇宙に飛ぶ際に携帯する。宇宙食専門家・陳斌氏は「宇宙マイクロ波背景放射(CMB)や船内の温度変化などにより、宇宙食に影響が及ぶ可能性が考えられる。関係者は、地上で宇宙食保存実験を行い、比較研究を進めている」と説明した。

 ▽筋トレ用機器

 乗組員が「天宮1号」に長期滞在する場合、飛行時間はこれまでの「神舟」での任務に比べ大幅に延長される。長期間無重力状態で生活する状況では、筋肉の萎縮や骨密度損失などの症状が乗組員の身に起こる。そのため、健康維持の目的から、船内で筋肉トレーニングを行う必要がある。「天宮1号」には今回初めて、特殊自転車、エキスパンダー、下半身負荷カプセルなどの宇宙船用筋肉トレーニング機器が搭載された。

 ▽消火装置

 「天宮1号」と宇宙船には、消火装置が完備されている。万一火事が発生した場合、小さい火であれば消火布を使用する。消火器は、かなり大きな火が発生した場合にだけ使われる。

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