2011年10月17日-10月21日
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大亜湾原子炉ニュートリノ実験装置 中、米、ロなど6カ国が建設

2011年10月27日

 中米両国の科学者が主体となって進められている大亜湾原子炉ニュートリノ実験装置の建設は現在、着実に進められている。法制晩報が27日に伝えた。

 2006年、中国、米国、ロシアなど6カ国・地域の研究機関39カ所からなる国際協力チームが大亜湾に結集し、同装置の建設が始まった。

 同装置は地下100メートルに建設され、トンネルだけでも長さ3100メートルに達する。3つの地下実験室に8台のニュートリノ観測装置が設置され、それぞれの観測装置は直径5メートル、高さ5メートルの円柱型をしている。装置の中には液体シンチレータが充填されていて、ニュートリノが通過すると液体シンチレータから弱い光が放出される。これらの光は観測装置内に設置された高感度の光電子増倍管により増幅され、記録される。

 同装置の建設においては、マルチモジュール観測装置の設計、水シールドの設計、反射板の設計、ガドリニウム入りの液体シンチレーターなどで、科学技術をめぐる多くのイノベーションが実現した。新材料、新技術が多く採用され、多数の技術的難問が解決した。

 現在実験室内に設置されているニュートリノ観測装置は、すでに大亜湾原子炉から来るニュートリノを測定しているという。

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