中国移動(チャイナモバイル)は8日、中国最大規模、最先端のクラウドコンピューティング・センターの設立について内蒙古自治区政府と合意を締結したと発表した。中国新聞網が伝えた。
クラウド・コンピューティング・センターに加え、データーセンター、TD-SCDMA、「ワイヤレス都市」など情報網インフラも建設する。両者の協力の重大な意義にかんがみ、調印式には中共内蒙古自治区党委員会の胡春華書記、中国移動の王建宙会長、李躍社長が揃って出席した。
IT産業が発達していない内陸の内蒙古自治区を選んだ理由について中国移動は、クラウド・コンピューティング・センターの建設には、まず巨大な消費電力の問題を解決しなければならないことを指摘する。内蒙古の気候条件はクラウド・コンピューティング・センターの建設と運用に非常に適しており、1年を通して涼しく乾燥していることから自然の冷却効果があり、他の地区と比べて電力消費を半分以下に抑えられるという。また、内蒙古は発電所が最も集中する地域の1つでありながら、送電能力上のボトルネックにより、毎年800億キロワット時の電力が供給されず無駄になっている。李社長は「センターが地元で電力を調達することで、内蒙古の余剰電力が有効活用される」と指摘する。