2011年11月07日-11月11日
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ロシア火星探査機がエンジン点火せず、「蛍火1号」軌道変更に失敗

2011年11月10日

 北京時間9日早朝4時16分、ロシアの火星探査機「フォボス・グルント」がカザフスタン・バイコヌール宇宙基地からロシアのキャリアロケットで打ち上げられた。探査機の中には中国初の火星探査機「蛍火1号」も搭載されていたが、打上げ後、「フォボス・グルント」のメインエンジンが点火せず、両探査機は計画通り軌道に乗れない状態となった。新京報が10日伝えた。

 ▽メインエンジンが作動せず

 ロシア宇宙局のウラジーミル・ポポフキン長官によると、「フォボス・グルント」は火星に向かう途中で異常が発生した。「フォボス・グルント」はロケットから切り離された後、メインエンジンが2回点火し、火星に向かうための軌道に乗る計画だった。しかし探査機は現在も依然として近地球軌道に位置しており、メインエンジンはまだ作動していない。燃料タンクもまだ切り離されていないという。

 ▽3日間で軌道修正

 ポポフキン長官は「これから探査機の飛行プログラムを入力しなおす。現在探査機はまだ軌道上に位置しており、どの燃料タンクも切り離していないため、燃料はまだ残っている」と語る。

 同氏によると、アクシデント発生の原因は探査機の制御システムにあり、バッテリーが持つ3日間で専門家がプログラムを再起動させるという。

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