2011年11月14日-11月18日
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中国の氷河、60年間で1割縮小

2011年11月16日

 中国科学技術省、中国気象局、中国科学院が15日発表した「第2回気候変動国家評価報告」によると、中国の大部分の氷河は過去60年間に地表温度の上昇によって面積が1割縮小した。中国新聞社が伝えた。

 中国の平均地表温度は1951年から2009年までに1.38度上昇。100年間のスパンで見ると、世界全体とほぼ一致した上昇傾向を示している。中国の大部分の氷河は1950年代と比べ10%以上縮小している。特に1990年以降は縮小が加速。これによって乾燥地帯の河川流量が増える一方で、氷河湖決壊など災害の危険性も抱えるようになった。

 専門家によると、1951年以降、中国では猛暑、厳寒、大雨、干ばつ、台風、大規模な霧、黄砂など異常気象の頻度や程度に変化が見られ、地域差も確認されている。気候変動は農業、水資源の分布、生態システム、生物多様性、海洋の対流、季節風、高潮の発生、人々の健康に直接影響を及ぼす。

 報告の作成を指揮した劉燕華・国務院参事によると06年発表の前回報告と比べ、今回は気候変動の評価方法などの内容が増やされた。

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