中国の第28次南極観測隊は今回の任務期間中、中国が自主開発した海底地震計2台を南極プリッツ湾以北の海域に設置し、南極大陸およびその周辺海域の地震発生状況を観測する。中国が南極に海底地震計を設置するのは今回が初めて。新華社が22日に伝えた。
同プロジェクトを担当する国家海洋局第一海洋研究所の上ス光明氏によると、海底地震計は地震計、記録計、リリーサーの3部分から構成される。各種センサーからなる地震計は地震波を電子信号に変換し、記録計は電子信号を収集・保存する。その後、リリーサーを通じて地震計を回収し、記録計のデータを読み取ることができる。
上ス光明氏は「科学調査船『雪龍号』の航海計画に基づき、我々は12月初めに中山基地へ向かう途中で海底地震計を設置し、3月初旬に中山基地から帰国する際に回収する」と語る。2台の地震計は3ヶ月間にわたって地震情報を記録し、その後国内でデータのさらなる分析・研究を行う。
南極大陸およびその周辺海域の地震発生状況を知ることは、南極海域の深部地質構造およびその変化を知る上で役立つ。第28次南極観測隊は同地域の地質変化プロセスをより深く探査するため、海洋磁力計と海洋重力計を使用し、南極半島の外縁海域でそれぞれ海洋地磁気調査と重力調査を行う予定だ。