2011年12月12日-12月16日
トップ  > 科学技術ニュース>  2011年12月12日-12月16日 >  中国最新鋭の海洋監視船、春暁・平湖ガス田へ

中国最新鋭の海洋監視船、春暁・平湖ガス田へ

2011年12月15日

 中国で海上監視能力が最も高く、トン数が最も大きく、 技術レベルが最も高い新監視船「中国海監50号」が13日、国家海洋局東海分局の上海埠頭から初出航した。同船は今後、海洋巡航・権益保護・法執行という任務を正式に履行することとなる。新華社が13日に伝えた。

 中国海監東海総隊の劉振東総隊長によると、「中国海監50号」は今回の巡航において、中国200海里排他的経済水域内の日向礁、蘇岩礁付近海域、中日共同開発区海域および春暁・平湖ガス田周辺海域に到達し、海空合同で巡航・権益保護・法執行任務を実施する。

 「中国海監50号」は巡航・法執行・海洋調査機能が一体化した3000トン級の監視船で、中国においては現在のところ総合能力が最も高く、最も進んだ設備を備える多機能大型中遠距離海洋監視船となっている。海洋監視船「中国海監83号」は姉妹船。

 同船は全長98メートル、幅15.2メートル、深さ7.8メートル、排水量3980トンで、世界最新の電気式ポッド推進システムを採用しており、航続距離は8000海里以上、航速は18ノット、連続航行能力は60日間。また、先進的な受動制御型アンチローリングタンク・システムを装備し、12級(風速約35m)以上の風力に耐えられるほか、Z9A型ヘリコプター、衛星動力位置制御設備、衛星通信航法設備、先進的な海洋巡航設備、調査設備、証拠取得設備などを搭載している。

 「中国海監」は国家海洋局に属する中国の海上総合法執行部門。2006年7月以降、北は鴨緑江河口、南は曽母暗沙に至るまでの中国の全ての管轄海域および上空において、定期的な巡航・権益保護・法執行活動を実施、国の海洋権益を効果的に保護している。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます