中国第28次南極観測隊の内陸チームは12月16日、中山基地付近の内陸観測基地から出発し、1300キロ離れた南極最高地点・ドームAにある崑崙基地へと向かう。中国新聞網が伝えた。
内陸チームの金波隊長によると、内陸チームは燃料や観測設備、建設材料などを積んだそり34台分(重さ200トン)の物資を8台の雪上車で引きながら崑崙基地へと向かう。今回の内陸観測は70日間あまりに上る計画で、崑崙基地から中山基地へと戻るのは2012年2月20日になるという。
計画によると、観測隊は崑崙基地で氷床深層コア掘削場の建設を行い、中国が自主開発したシュミット望遠鏡(AST3)を設置するほか、崑崙基地総合楼の二期建設、車庫鉄骨構造の基礎建設などを行う。
崑崙基地は南極内陸部における中国初の観測基地であり、南極ドームAから南西7.3キロの位置にある。地球で自然環境が最も厳しい場所の1つで、海抜は4086メートル、酸素濃度は平原の57%しかなく、年平均気温はマイナス51度。中国が南極に建設した観測基地としては、長城基地、中山基地に次ぐ3カ所目となる。