2011年12月19日-12月23日
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中国初の1万メートル級科学掘削装置が完成

2011年12月21日

 中国が独自に開発・製造した初の1万メートル級の科学掘削装置がこのほど完成した。中国の深部探測技術、実験・研究特別プロジェクトの進展における一里塚であり、中国大陸部の科学掘削事業にとって大きな進展だ。中国の地球内部関連計画を技術面で支えるものとなる。科学時報が伝えた。

 掘削装置は高さ60メートル、重量1000トンで、約1万平方メートルの敷地を要する。来年初めに大慶油田に運ばれる。

 科学掘削は地球深部の物質を採取し、地球内部の状態を把握する最も直接的、効果的かつ確かな方法だ。地球科学の発展に不可欠な重要な柱、資源・エネルギー・環境など人類社会の発展が直面する重大な問題を解決する上で不可欠な重要技術であり、「人類にとっての地球内部望遠鏡」「地球内部物質の標本採取器」と称される。中国の科学掘削の最深記録は5158メートル。世界的に見ても8000メートル以上の超深部科学掘削の例は、旧ソ連のKOLA(1万2000メートル)とドイツのKTBしかない。

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