中国初となる幹細胞人工皮膚(培養皮膚)製品の産業化基地が20日、西安で完成した。これにより中国は人工皮膚という世界先端技術を有する国となり、生物組織工学分野における初の産業化実現を果たした。人民網が21日に報じた。
人工皮膚技術は生物組織工学において重要な位置を占める。同技術はヒトの幹細胞を培養して本物に近い皮膚を生産し、皮膚の移植・治療・改善などに使用するというもので、やけどなどの治療で患者の痛みを和らげ、癒合を早めるなどの効果がある。また糖尿病足病変など長期的な潰瘍の治療にも高い効果がある。
このほど完成した人工皮膚産業化基地の年間生産能力は、培養皮膚400万平方センチメートル、無細胞真皮200万平方センチメートルなどで、年間生産高は11億元に達する見通し。関係者は皮膚製品の価格を発表していないが、「手ごろな値段」だという。