2012年03月26日-03月30日
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地下鉄9号線、玉渊潭公園の地下トンネルが無事貫通

2012年03月26日

 北京地下鉄9号線北区間の工事はこのほど、北京市地下鉄の中で最も難工事とされていた玉渊潭公園の地下トンネル工事を無事終えた。9号線は4月に全トンネルが貫通し、全線敷設に向けた条件が整う見込み。京華時報が26日に報じた。

 玉渊潭公園の敷地内には貯水量46万立方メートルにのぼる「東湖」がある。この一帯は礫岩層であり、東湖の地下には大粒の玉石が含まれ、大きいものは直径1.7メートルにも上る。このためシールドマシン(掘削機)はブレード(刃先)を頻繁に交換しなければならない。このような地層は地下鉄の工事において世界的な難題であり、北京市の地下鉄工事ではここが唯一となる。このため、施工会社は同区間のために特別なシールドマシンを制作し、掘削を行った。

 この地下トンネルは、東湖の最深部よりも更に30メートル下の位置にあり、北京市の他の地下鉄線路よりも少なくとも10メートル深い場所を走ることとなる。このため、軍事博物館駅から出発した列車は下り坂を進み、約900メートル後に東湖に到達、さらに310メートル進み、最深部に達するという。

 9号線が湖の下を通過する際、最大の傾斜は水平100メートルに対して垂直2.6メートルの上り坂だ。しかし列車の中に居る乗客にとっては「坂を上っている」感覚はほとんどないという。

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