2012年04月09日-04月13日
トップ  > 科学技術ニュース>  2012年04月09日-04月13日 >  中国人科学者、金星の磁気圏で磁気再結合を観測

中国人科学者、金星の磁気圏で磁気再結合を観測

2012年04月09日

 中国科学技術大学の張鉄竜教授および、米国・オーストリアの科学者らからなる国際チームはこのほど、世界で初めて金星の磁気圏に磁気再結合が存在することを発見した。この成果は金星の気候変動の研究および、地球温暖化の防止・解決法研究などに向け重要な意義を持つ。人民日報海外版が9日に報じた。

 この成果は、4月5日出版のサイエンス誌に掲載され、注目を集めた。同誌は、「この発見は、磁気再結合および、太陽風と固有磁場を持たない惑星又は彗星間の相互作用に対する人類の認識を大きく変えるかもしれない。つまり、金星も40億年前には水分を含んでいたが、磁気再結合によってオーロラが発生し、大気の流出を招き、最終的に現在の様子になったという可能性がある」との見方を示す。

 金星は「明けの明星」と呼ばれ、太陽系において地球に最も近い惑星だ。体積・密度・質量が地球と近いため、「地球の姉妹惑星」とも呼ばれる。探査の結果、金星には水がなく、表面温度が400度以上に達することが明らかになっている。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます