中国移動（チャイナ・モバイル）広東公司は24日、「今年度は4G網の構築を加速し、広州・深センで4G網の運行を開始する」と表明した。広州・深センの市民は年末までに、機種や電話番号の変更なしで4G網を体験することができる。通信速度は3G網の約10倍に達する見通しだ。中国移動広東公司に確認したところ、4G網は現在のところ運営状態に入っておらず、利用料金は未定であるとした。広州日報が25日伝えた。
中国移動広東公司は、「今年度、当社はワイヤレスブロードバンドの建設を加速し、3G網の建設を推進し、TD-SCDMAベースステーションの総数を3万ヶ所とし、省内の全市街地、県城、一部の郷・鎮を全面的にカバーする。同時に無線LANの普及範囲を拡大し、スポットを4万ヶ所とし、省内の大部分のホテル・旅館、オフィスビル、チェーンレストラン等の公共場所をカバーする。4G網の構築を加速し、広州・深センで4G網の運行を開始する。TD-LTEを通じ、広州・深センの市民は機種や電話番号の変更なしで4G網を体験することができる」と述べた。
◆中国9都市で4G網を開通
3Gの4Gへのアップグレードは、中国移動の全国的な戦略である。同社はTD-LTE試験網の拡大を断言した。同社の李正茂副総裁はこのほど、「今年中に、TD-LTEの大規模な試験を9都市（北京、天津、青島を新たな試験都市として追加）で実施する」と語った。2012年末までに、北京、天津、上海、南京、杭州、広州、深セン、アモイ、青島等の都市で、2万ヶ所以上のTD-LTEベースステーションが設置される。
アップルも中国移動の4G網を支持する可能性がある。海外アナリストは、「アップルは今後1年以内に中国移動にiPhoneを提供し、中国移動を通じて4G網の使用を推奨する可能性がある。これはTD-LTEに続く提携となる」と予想した。
◆通信速度が3Gの10倍に
中国移動の広州・深センにおける4G網は、最高の通信速度が100Mに達する。本紙記者は先ほど、中国移動南方拠点で4G携帯端末を体験した。その現場で行った試験によると、中国移動の4Gワイヤレスネットワーク接続速度（数百KB/s）は、現在の3G網（数十KB/s）の約10倍に達した。ウェブ閲覧、動画ダウンロード、ファイルのアップロードの速度が飛躍的に向上し、高画質動画を閲覧してもフリーズすることがなくなる。3Gではダウンロードに3－4時間かかる高画質映画も、4Gなら10分間で完了することになる。