2012年04月23日-04月27日
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有人潜水艇「蛟竜号」、マリアナ海溝で潜水試験に挑戦

2012年04月26日

 有人潜水艇「蛟竜号」は今年夏、太平洋のマリアナ海溝で水深7千メートル級の潜水試験を行う。蛟竜号は現在無錫にて、潜水試験に向けた最後の準備を行っている。人民日報海外版が25日報じた。

 今年の潜水試験は、昨年の水深5千メートル級の潜航試験と同じく、深海における蛟竜号の各性能指標をテスト・検証することが目的。大規模な科学的利用が始まるのは、蛟竜号の全ての試験が終わり、各性能が設計要求に達し、正式な使用がスタートした後となる。

 水深5千メートルの潜航試験では、蛟竜号は海底に中国大洋協会のロゴと木彫りの竜の像を設置した。今回も蛟竜号は海底に何かを設置するのだろうか?

 蛟竜号を開発した中船重工第702研究所水中工学研究開発部の高級工程師であり、蛟竜号の主任設計士で乗組員でもある葉聡氏はこれについて、「今年の潜航試験は他国の排他的経済水域内で行う。国際的な慣例では、他国の海底にモノを設置する場合、その国からの正式な認可が必要だ。我々が申請したのは潜航試験のみであるため、海域に永久に残るものを設置することはないだろう。しかし、海底に到達したことを表明するため、何かの標識を置いて撮影を行い、撮影後に潜水艇と共に持ち帰る可能性はある」とした。具体的にどのような標識を使うかは、葉聡氏は明らかにしなかった。

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