2012年05月14日-05月18日
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「天山雲計画」 新疆に大規模クラウドデータセンター建設

2012年05月14日

 中国北西部で今、クラウドコンピューティングというハイテク分野の巨大なビジネスチャンスが生まれようとしている。中国は「天山雲計画(雲:クラウドの意)」を始動し、今後10年間で新疆に中国ないしは中央アジアや西南アジアをカバーする「クラウドコンピューティング・データの都」を打ち立てる。新華網が12日に報じた。

 新疆ウイグル自治区経済情報化委員会の蘇国平副主任はこのほど取材に答え、「今後10年間で新疆にキャビネット数25万個のクラウドデータセンター・産業クラスターを構築する。クラウド産業の規模は年間320億元に達する見通しで、全国最大のデータ基地となる」としたほか、「新疆はクラウド産業を発展させる上でとても良い環境と条件を備えている。新疆は気候が乾燥しており、湿度が低いため、大型のパソコンなど電子設備を設置するには理想的だ。特に北部の氷河は水資源が豊富で、天然の『クーラー』を提供できる」と語った。

 新疆はアジアの中心部に位置し、大陸部と西南アジア・欧州市場の中間にあり、大きなユーザーニーズを有している。世界と中国のクラウド産業戦略から見ても重要な位置だ。さらに、新疆のエネルギー資源は多く、電力が十分にある上に電気料金は相対的に安く、クラウド基地に必要な電力を十分にまかなえる。

 ウルムチの産業基地はすでに用地選定が始まっており、カラマイ情報パークはまもなく着工する。昨年11月には華為、今年4月には天地図という2つの大型電気通信企業が入居し、インフラ建設を進めている。

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