2012年05月28日-05月31日
トップ  > 科学技術ニュース>  2012年05月28日-05月31日 >  科博会が閉幕、計216件のプロジェクトに締結

科博会が閉幕、計216件のプロジェクトに締結

2012年05月28日

 6日間にわたって開催された第15回中国北京国際科学技術産業博覧会(科博会)が27日午後に閉幕した。統計によると、開催中に締結された科学技術協力プロジェクト・技術取引プロジェクトは計216件に上り、契約総額は前回比35.9%増の803億元も達した。科技日報が27日に報じた。

 科博会関係者によると、今回の科博会では、これまでと比べて以下の4つの特徴が見られた。

 (1)戦略性新興産業のプロジェクトが多数を占めた。関連プロジェクト数は50件、契約額は472億5600万元に達し、契約総額の58.5%を占めた。また新世代情報技術、バイオメディカル、新エネルギー、ハイエンド設備製造、海洋環境などのプロジェクトも急速に発展した。

 (2)技術譲渡に関わるプロジェクトが増えた。今回締結された技術成果譲渡・協力プロジェクトは90件、成約額は8億1千万元に達し、現場での取引総額13億6400万元のうち51.66%を占めた。

 (3)全国の各省・区・市の間で、科博会というプラットフォームを利用した企業誘致、資金導入、人材誘致の意識が強まった。北京以外の各省・区・市による契約総額、およびそれが占める割合はこれまでを大きく上回った。うち、湖南省が今回の科博会で締結した経済・科学技術協力プロジェクトの契約額は101億元に達した。また安徽省・広西チワン族自治区なども人材誘致・科学技術提携に力を入れ、大きな成果を得た。

 (4)開発区・科学技術パークの関連プロジェクトが増えた。産業クラスター、産業チェーン、産業機能区などによる企業誘致の特徴が際立ち、科学技術パークの契約プロジェクト数は68件、契約額は604億元で、契約総額の75.2%を占めた。

 今回の科博会は、国内外政府、科学技術界、産業界、金融界からも高く注目され、のべ22万人が訪れた。うち、展覧会(5日間)の来場者は21万人あまりに達した。

 科博会で10回あまりにわたって実施されたプロジェクト推進会は熱気にあふれ、商談が活発に行われ、国内外から4千人あまりの企業関係者が参加した。また、8回のフォーラムも各業界に支持され、国際組織や政府部門の関係者、国内外の専門家・学者・企業家ら計208人がスピーチを行い、観衆はのべ5800人を上回った。このほかテーマ報告会、ハイテク展覧会、科学技術プロジェクト成果推進会など、数十のイベントが行われ、科学技術協力プロジェクトの実施と科学技術産業の戦略提携を推進した。

 今回の科博会では、国家知識産権局が組織した知的財産権サービスチームが初参加し、知的財産権保護や特許製品の成果譲渡に関する問い合わせが集中した。各界からの問い合わせ5千件あまりに対応し、うち半数以上が一般来場者によるものだった。

 写真は科博会に出展された自走式採綿器。ハイドロメカトロニクスを駆使した製品で、国内特許を取得。綿花栽培地区で幅広く利用できる。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます