2012年05月28日-05月31日
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アジア太平洋海洋計測機器試験評価センターが天津に設立

2012年06月01日

 2年間の準備期間を経て、アジア太平洋地域海洋計測機器試験評価センターがこのほど、天津に設立された。これは、中国が海洋観測の世界標準制定を担当し、海洋観測データ資源の世界との共有を実現し、海洋観測の質を向上させる上で、着実な一歩を踏み出したことを意味する。科技日報が報じた。

 世界の気候変動が深刻化し、環境が変化を続ける中、海洋をいかに保護し、いかに適切に開発・利用するかは人類にとって重要な問題となった。海洋観測は、人類が海洋を研究・認知・開発・利用する上で基礎となるものであり、高リスク・高投資・高技術の専門的業務であり、世界各国が共同で実施する必要がある。これまで、世界各国の海洋観測標準や計測機器の試験方法が不統一なために、各国の海洋観測データを1つのプラットフォーム上で使用・共有することは難しかった。

 39の加盟国・地域が共同利用する同センターは、アジア太平洋地域および中国の海洋分野の技術力向上を後押しするだけでなく、国際的な海洋・気候業務への積極的な参与に向けて力強い技術的サポートを提供するものであり、アジア太平洋および世界の海洋観測の質向上、中国の海洋機器設備開発・産業化発展の推進にとって重要な意義を持つ。

 国家海洋局の劉賜貴局長によると、同局は同センターを地域の海洋標準計測技術発展をリードする専門機関へと発展させる計画だという。

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