2012年06月04日-06月08日
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神舟9号、最後の合同リハーサルを実施

2012年06月15日

 酒泉衛星発射センターにて14日午前、天宮1号と神舟9号の有人ドッキング任務を実施する各システムの合同リハーサルが行われ、各システムの最終確認が行われた。

 有人宇宙飛行プロジェクト副総指揮の牛紅光氏は「各システムは今後、打上げ前の準備を行う。宇宙飛行士は6月9日に到着して以降、発射場の各リハーサルに参加してきた。現在飛行士たちの状態は良好で、全てのプロセスを熟知しており、任務を実施する条件を備えている」と語った。人民網が報じた。

 ▽打上げ前の宇宙飛行士は厳重隔離

 新京報によると、打上げ前の宇宙飛行士は「問天閣」という宿舎で生活している。ここは3段階の厳しい隔離体制が敷かれ、内部に入る場合は完全武装(帽子、靴カバー、隔離服)しなければならない。現在、関係者以外は立ち入り禁止となっており、家族も宇宙飛行士と接触することはできない。

 宇宙飛行士と頻繁に接触するスタッフも、3メートル以内の距離に近づいてはならない。これは、感染を防止するためだ。もしなんらかの病原菌が宇宙に持ち込まれた場合、突然変異する可能性があり、変異後にどのような影響が出るかは分からない。宇宙飛行士の命と健康を保障するため、隔離が必要となる。

 ここ数日間は、宇宙飛行士の飲食にも細心の注意が払われ、専門の栄養士が食事を管理している。油っこいものを食べてはならず、冷たすぎる食物もNGだ。このほか、セロリなどの粗繊維が豊富な野菜もよくない。粗繊維は消化を促進するため、これを食べないことで排泄物を抑えられるのだ。また、宇宙飛行士は打上げ前に腸内洗浄をしなければならない。

 宇宙飛行士たちは「問天閣」でも忙しく仕事を行っており、訓練もある。中でも重要なのが、実物大の携帯式手動ドッキング装置を手に持っての練習だ。手動操作は非常に難しく、「100メートル先の針に糸を通す」ほどといわれている。飛行士たちは全ての操作に熟練しなければならない。

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