2012年06月18日-06月22日
トップ  > 科学技術ニュース>  2012年06月18日-06月22日 >  蛟竜号、今後数年間は太平洋で試験的利用

蛟竜号、今後数年間は太平洋で試験的利用

2012年06月28日

 有人潜水艇「蛟竜号」は北京時間27日11時47分、潜水試験で最大深度7062メートルに達し、中国記録を塗り替えた。蛟竜号の各潜水試験が完了した後は、本格的な共同利用に向けた作業が進められることとなる。人民日報が報じた。

 国家海洋局の劉賜貴局長は「今後3年から5年は蛟竜号の試験的利用を行う。試験的利用を通じ、中国科学技術界の切迫したニーズに応え、高水準の研究成果取得を急ぐ一方で、蛟竜号の運用能力を徐々に高め、専門的な運用チームを育て、全国範囲の運用メカニズムを模索する」としたほか、「国際海底区域における利用ニーズに応えるため、また蛟竜号の技術状態を考慮し、南西インド洋・太平洋などの重点地域で試験的な調査を行う計画」とした。

 蛟竜号は7000メートル級潜水試験を終えた後、中国大洋鉱産資源研究開発協会に正式に引き渡され、日常的な作業を開始する。協会弁公室の金建才主任は「蛟竜号は中国および世界の潜水界を代表する重要設備。将来的には全国ないしは全世界を対象とする運用メカニズムを打ちたて、国内外の深海科学者による蛟竜号の利用を歓迎する。人類の深海探査・保護・開発に向け、調和の取れた国際新秩序を打ち立てるべく、しかるべき貢献を果たしていきたい」とした。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます