2012年07月16日-07月20日
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北京、国際的なインキュベーション機関を建設へ

2012年07月19日

 北京で18日、科学技術部たいまつセンター、北京市科学技術委員会、中関村管理委員会、北京市教育委員会が共催する「北京市科学技術企業インキュベーターおよび大学科学技術パーク業務会議」が行われた。同会議では北京市の今後の発展構想として、国際化競争に対応するため、新型インキュベーション機関を建設することが明らかにされた。同日、北京市の戦略性新興産業インキュベーション基地6カ所と、中関村イノベーション型インキュベーター6カ所が設立された。科技日報が報じた。

 同会議に出席した北京市科学技術委員会のエン傲霜主任は、「このたび閉幕した全国科学技術イノベーション大会において、技術革新における企業の主体的地位が強調された。科学技術型企業育成の中心となるインキュベーションシステムは今後、『アップグレード、結集、飛躍』という新たな段階に入るだろう」と語った。

 エン主任によると、北京は以下の3つの面から科学技術企業のインキュベーションシステム建設を進めていくという。

 (1)科学技術企業インキュベーション機関のメカニズム革新を奨励し、首都の特色あるインキュベーション機関発展モデルを模索する。

 (2)産業の発展とリンクし、戦略性新興産業の源となる企業の育成を加速する。

 (3)科学技術企業インキュベーションシステムのネットワーク化を支援し、イノベーション・創業発展環境を整える。

 エン主任はまた、「国際化した新型インキュベーション機関を建設するには、全国に先駆けて新政策を試行している中関村の優位を発揮し、社会資本の投資によるインキュベーション機関の立ち上げを奨励し、インキュベーション機関の体制メカニズム革新を進めていかなければならない。また、戦略性新興産業のインキュベーション基地を確立し、インキュベーション機関の産業育成能力を高め、優秀企業の発掘・育成メカニズムを打ち立てなければならない。さらに、インキュベーション機関によるブランド・サービスの輸出を奨励し、インキュベーション機関と産業パークをリンクさせ、科学技術イノベーション・創業の包括的なサービスを打ち立てなければならない」との見方を示した。

 現時点で、北京市の科学技術産業インキュベーターおよび大学科学技術パークは117カ所、うち、国家級科学技術企業インキュベーターは28カ所で、全国総数の7.2%を占め、国家級大学科学技術パークは14カ所で、全国の16.3%(全国1位)を占める。

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