中石化、下水油を航空燃料に転化へ

2012年 8月7日

 中国石油化工集団(中石化、シノペック)は現在、「下水油」を航空燃料へと転化させるべく努力している。中石化傘下の鎮海煉化公司の関係者によると、早くて来年の1月には、試験的に生産された航空用バイオ燃料の耐空性審査を行う準備が整うという。中石化鎮海煉化公司は現在、国内で最も利益の高い石油精製企業だ。重慶晨報が報じた。

 ▽すでに数百トンのバイオ燃料を生産

 耐空性審査は航空用バイオ燃料の大規模生産・商用化に向けた重要な一歩となる。航空用バイオ燃料とは、動植物もしくは微生物に特殊な加工を施して得られた航空燃料を指すが、その特殊性により、実際に使用される前に国家民航総局と航空油料鑑定委員会の厳格な論証と耐空性審査に合格する必要がある。

 中石化は2009年、傘下の石油化工科学研究院、中国石化工程建設公司、鎮海煉化を組織し、航空用バイオ燃料の研究を始めた。実験の結果、鎮海煉化はすでに安定的な航空用バイオ燃料の生産が可能となった。鎮海煉化のバイオ燃料プロジェクトはすでに工業用製造装置段階に入っており、すでに稼動も始まっている。鎮海煉化は杭州精油所の既存設備を、年産2万トンの航空用バイオ燃料製造装置に改造。2011年12月から現在までに、すでに数百トンのバイオ燃料を生産している。

 ▽半年前に耐空性審査の申請を提出

 国家民航総局は今年2月、中石化から提出された航空用バイオ燃料の耐空性審査申請を受け付けた。関係者によると、民航総局と航空油料鑑定委員会は現在、中石化のバイオ燃料に対する耐空性審査を行っている。これに合格した後に試験飛行を行い、その後に大規模生産となる。

 EUによる炭素税導入を受け、ますます多くの国内企業が航空用バイオ燃料の大量生産を模索し始めている。

 鎮海煉化の関係者は「バイオ燃料の理念は正しい。現在EUはすでに炭素税の徴収を始めているが、我々がバイオ燃料を使えば、この税は徴収できなくなる」と語る。

 今年6月に国際航空運送協会(IATA)のAGM Presidentに選ばれた中国国際航空股フェン公司の王昌順・取締役会長は、「EUの炭素税により、今後8年で中国民間航空のコストは179億元増加するだろう」と指摘する。

 ある研究によると、バイオ燃料の生産コストは従来燃料の1.5-2倍かかる。鎮海煉化の関係者は「バイオ燃料の品質は従来の航空燃料とほぼ同じだが、コストが高い。現在は実験段階であるため問題ないが、大規模生産が始まればコスト削減は必須となる」と語る。

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