北斗システム、民間向けサービスが間もなく開始

2012年 8月23日

 中国が自主開発したグローバル衛星測位システム「北斗」のサービス範囲が、年末までにアジア太平洋をカバーする。これに伴い、スマホを使ったタクシー呼び出し、都市部におけるインテリジェント化された動的ナビゲーション、心臓病患者の緊急通報機能など、人々の暮らしに役立つサービスが開始される。第一財経日報が報じた。

 北斗は米国のGPS、ロシアのGLONASSに続く、世界で3番目の成熟した衛星測位システムであり、年末までにアジア太平洋地域をカバーし、同地域でのサービスを開始する。

 北斗システムの衛星測位・位置情報サービス技術革新基地の発展計画審議会が22日、北京で行われた。同基地は青浦区西虹橋ビジネス区の本部基地に建設される予定。

 同基地では今後3年間にわたり、キーテクノロジーの開発に力を入れ、地域的な衛星測位・位置情報サービス産業でブレークスルーを果たし、世界的な影響力を持つ知的財産権・技術特許・国際標準を取得し、北斗関連サービスを手がける3-5社の世界的に重要な影響力を持つ企業を育成する。

 民間向けサービス面では、衛星測位・位置情報などの基礎サービスを柱とした革新的なサービス産業が人々の生活に普及する。数年後には、上海市民はスマートフォンを使ったタクシー呼び出しシステムを利用し、付近のタクシーを検索できるようになる。また、バス停の電子表示板、心臓病患者などの緊急通報システムなども研究中だ。

 上海政府部門は先ごろ、企業、大学、研究所による「上海衛星測位・位置情報産業技術革新戦略連盟」を結成した。同連盟は共同でイノベーションをはかり、3年以内に北斗に対応する各サービスの市場での応用を目指す。

 審議会に出席した専門家は、「北斗のカバー範囲が拡大するに伴い、中国の衛星測位システムは全面的なサービスが展開できるようになったが、中国の民用衛星事業がGPSと同レベルにまで発展したとはまだ言えない。チップや受信端末の価格・エネルギー消費・体積などの面でまだ隔たりが存在し、発展を成約している。北斗技術革新基地ではこれら難題の解決に取り組んでいく」と指摘した。

 四川大地震、舟曲土石流災害の救援において、北斗システムはすでにその実力を発揮している。当時、通信設備はすべて破壊されていたが、唯一北斗システムのショートメッセージ通信機能を通じてのみ、位置情報を救済指揮部に通報することができた。

 専門家は「測位システムの研究においては、民間向けサービスだけでなく、鉄道・道路システムなど業界向けサービスの研究を強化する必要がある。GPSシステムは、セキュリティや安定性などで潜在的な危険が存在する。中国独自のシステムをできるだけ早く開発するべきだ」と指摘した。

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