2012年09月03日-09月07日
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国内最大推力の振動試験装置、ロケット開発等に利用

2012年09月07日

 中国キャリアロケット技術研究院所属の北京強度環境研究所はこのほど、70トンの推力を誇る電動式振動試験装置を長征5号ロケット(CZ-5)の計器搭載部の振動試験に応用することに成功した。ロケット計器搭載部の飛行時の振動環境をシミュレートすることで、その環境適合性と信頼性をテストし、実際の使用時に正常に動作させるための基盤を固めた。人民網が報じた。

 同装置は、国内最大の推力を誇る電動式振動試験装置で、長征5号を含む大型宇宙機の開発にとって必須設備であるだけでなく、軍事用・民間用の各種大型製品の信頼性を大幅に高める重要設備でもある。宇宙、航空、兵器、船舶などの国防工業および、自動車製造、電子製品、建築など民間分野の急速な発展に伴い、製品の信頼性に対する要求も高まりつつあり、多くの製品が大型部品もしくは製品全体の振動試験を必要としている。同装置は、各業界の大型製品の信頼性向上とって重要な試験設備となる。

 北京強度環境研究所はすでに複数の大推力振動台を同時制御する振動試験装置のキーテクノロジーを掌握しており、顧客のニーズに合わせ、より大規模な振動試験サービスを提供することも可能だという。

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